ChatGPTで画像生成が可能に!使い方やバズった画像を解説

かつては文章を生成するAIとして知られていた「ChatGPT」が、画像の生成も可能になったことをご存じでしょうか。
OpenAIによるこの進化は、AIがテキストだけでなく、視覚的な表現にも対応できることを示しており、創造性の可能性を大きく広げています。

この記事では、ChatGPTによる画像生成機能の仕組みや使い方、話題になった画像について解説します。

画像生成機能とは

ChatGPTの画像生成機能とは、ユーザーが入力したテキスト(プロンプト)をもとに、AIが自動的に画像を作成する技術です。たとえば「桜の木の下で本を読んでいる猫のイラストを描いて」と指示すると、ChatGPTがその情景を再現した画像を生成してくれます。
この機能は、OpenAIが開発した画像生成モデル「DALL·E(ダリ)」をベースにしています。DALL·Eは、単語や文章を視覚情報に変換することができるAIで、ChatGPTに統合されたことで、よりシームレスなテキストから画像への変換が実現されました。

ChatGPTで画像を生成する方法

ChatGPTで画像を生成する方法は非常にシンプルです。以下のようなステップで利用できます。

  1. プロンプトの入力
    ユーザーは自然な日本語や英語で、描いてほしい画像の内容を説明します。たとえば、「未来都市の風景」や「中世ヨーロッパ風の騎士とドラゴンの戦い」といった具合です。
  2. AIによる画像生成
    ChatGPTは、入力されたテキストを解析し、DALL·Eを使って画像を生成します。生成には数秒から十数秒程度かかります。
  3. 画像の確認と修正
    一度生成された画像はそのまま使用することもできますし、「もう少し明るくして」「人物を笑顔に変えて」といった追加指示で再生成・修正も可能です。

このように、まるで会話するように画像のアイデアを形にできるのが、ChatGPTの画像生成の大きな魅力です。

技術的な背景:DALL·Eとは?

ChatGPTの画像生成の裏側には、「DALL·E(ダリ)」というAIモデルがあります。これはOpenAIが開発した「拡散モデル」と呼ばれる技術をベースにしており、簡単に言えば、ランダムなノイズの中から少しずつ意味のある画像を「描き起こしていく」手法です。

DALL·Eは、視覚と言語の両方を理解し、関連づけることができます。たとえば「空を飛ぶ猫」というファンタジーなプロンプトでも、空と猫、それが飛んでいるという概念を統合して、実際の画像に仕上げることが可能です。

ChatGPTにDALL·Eが組み込まれたことで、ユーザーは文章だけでなく、会話の中でビジュアルを生成・修正・応答できるという、より自然でインタラクティブな体験を得られるようになりました。

SNSやネットニュースで話題になった画像

ChatGPTに搭載された画像生成機能(DALL·Eベース)で作成された画像は、2023年~2024年頃からSNSやニュースメディアでも頻繁に話題になっており、いくつかの有名な画像やケースがあります。以下に「ChatGPTで作られた」として知られている、もしくはDALL·Eとの統合で注目を浴びた画像・プロジェクトをいくつか紹介します。

ピカソ風に描かれたアメリカの朝食

  • 概要:DALL·Eで「ピカソの画風でアメリカンブレックファストを描いて」とプロンプトを入力した画像が、SNS上で一時バズりました。
  • 注目点:現実の食事を抽象的なキュビズムで描いたユニークなビジュアルが話題に。
  • 利用シーン:AIアート展やAI創作系SNS(XやRedditなど)で拡散。

チャットボットが描いた未来都市

  • 概要:「西暦3000年の未来都市を描いてください」というプロンプトから生まれたイメージが、ニュース記事やAI関連ブログに多数掲載。
  • 注目点:人間が考えつかないような構造の都市や空間構成が印象的。
  • 特徴:建築家やSF作家の間でもインスピレーション源として紹介されたことがある。

猫がバリスタをしているカフェ

  • 概要:かわいい系のプロンプトとして人気で、「カフェでエプロンをつけた猫がコーヒーを淹れている」というリクエストで作られた画像が世界中でシェアされました。
  • 注目点:DALL·Eの絵本風スタイルの得意分野。AI生成コンテンツの「かわいい系代表作」とも言える存在。
  • 利用:インスタグラム、Pinterestなどで拡散され、ポストカードにも使われた。

エルンスト風に描かれたAIの夢

  • 概要:シュルレアリスム画家マックス・エルンストのスタイルで「AIが見る夢」を描かせた画像シリーズ。
  • 注目点:哲学的・アート的な試みに使われ、海外の大学のメディア芸術研究でも取り上げられました。
  • 影響:人間の無意識とAIの想像力を重ね合わせるようなテーマとして議論の対象に。

AIが作ったバラク・オバマのローマ皇帝風肖像

  • 概要:DALL·Eで「オバマを古代ローマ皇帝風に」と指示して作られた肖像画風画像。
  • 注目点:リアルさと遊び心のバランスが絶妙で、「DeepfakeではなくAIアート」としての事例に。
  • 話題化:SNSだけでなく、一部報道でも「AIと歴史イメージ」の文脈で紹介されました。

ChatGPTが描いた自分自身

  • 概要:「ChatGPTという人格が存在していたらどんな見た目?」という問いに対して、抽象的またはサイバーパンク的に描いた画像。
  • 注目点:自分を視覚化するというメタ的プロンプトが好奇心を呼び、YouTubeなどのAI紹介動画で使われることも多いです。
  • 応用:AIをキャラクター化して、プレゼン資料やサービス紹介で使う企業も出てきました。

AIが描いた異世界ファンタジー

  • 概要:ChatGPTとDALL·Eを活用し、「エルフの村」「浮遊する城」「空飛ぶクジラ」などを連続して描いたビジュアルストーリープロジェクト。
  • 注目点:Midjourneyよりもイラスト寄りの柔らかなタッチで、絵本やTRPGの資料にも活用。
  • 制作例:小説家やインディーゲーム開発者のビジュアル開発に実際使われています。

ChatGPTによる“編集可能な画像生成”も話題に

2024年以降、DALL·Eが**「インペインティング(部分編集)」に対応したことで、「この画像の帽子だけ変えて」「背景を夜にして」といった対話的な画像編集**も可能になり、それもSNSで多く拡散されるようになりました。

注意点と限界

とはいえ、まだ発展途上の技術であるため、いくつかの注意点もあります。

  • 現実とは異なる描写がある:実在しない動物や人間の顔などを生成する際、不自然なディテールが出ることもあります。
  • 著作権や倫理の問題:著名人の肖像や既存キャラクターの模倣画像など、使用に注意が必要なケースもあります。
  • 精度の限界:細かすぎる指定や複雑な構図は、AIがうまく理解できない場合もあります。

また、ユーザー側がプロンプトを工夫することで、より高品質な画像を得られるようになるため、使いこなすにはある程度の慣れも必要です。

以上、ChatGPTによる画像生成機能の仕組みや使い方を解説しました。