MicrosoftのチャットAI「Bing AI」とは?使い方やChatGPTとの違いを解説

Microsoftの「Bing AI」は、OpenAIの「ChatGPT」やGoogleの「Bard」と並び世界的に有名なチャットAIの一つであり、世界的に注目が集まっています。Microsoft社はChatGPTにも100億ドル(1兆円以上)を投資するなど、チャットAIへの投資を積極的に行っています。

そこで今回は「Bing AIの使い方」や「ChatGPTとの違い」について解説していきます。

Bing AIとは?日本語で既に使用可能で検索エンジンと連動

Microsoft社は検索エンジン「Bing」をサービス提供しています。このBingに搭載された最新機能が「Bing AI」です。

Bing AIの利用条件と利用方法(使い方)

Bing AIの利用条件

Bing AIを利用するには、以前は順番待ちリストに登録して正体が届くのを待つ必要がありましたが、今は次の2つの条件をどちらも満たせば誰でもすぐに利用することができます。

  1. Microsoftアカウントでログイン
  2. Bing AI対応の環境での利用

Microsoftアカウントは誰でも無料で取得可能です。まだMicrosoftアカウントを持っていない人は、Microsoftアカウントの取得ページより取得することができます。既に持っている人は利用したいブラウザでログインページよりログインすればOKです。

Bing AIを利用できる環境の条件は次のとおりです。

  • 【パソコンの場合】ブラウザ「Edge」(Windows、Mac)
  • 【スマホの場合】アプリ「Bing:AI&GPT-4とチャット」(iPhoneandroid)

Google ChromeやSafariなどのブラウザでは現在利用することができませんのでご注意ください。例えば、Google ChromeでBing AIを利用すると次のような表示がでて、Microsoft Edgeのダウンロードが案内されます。

Bing AIの利用方法(使い方)

今回はパソコンを利用したBing AIの利用法について解説します。スマホ版についてはアプリをインストールした上で手順に従えば非常に簡単に利用することができますので、まずはスマホアプリをインストールしてみてください。

1.Microsoft社のWebブラウザ「Edge」をダウンロードする。

ダウンロード後、ガイダンスに従いご自身のパソコンにインストールを行ってください。

2.ブラウザ「Edge」を起動して右上の「サインイン」からログインする

3.検索ボックスにチャット感覚で文章を入力する

4.検索結果ページの検索ボックス直下で現在は「すべて」が選択されているので「チャット」を選択する

5.Bing AIに移動してAIからの回答を待つと、回答が出力されます。そのまま下部のチャット入力欄を利用することでチャットを継続することができます。

ChatGPTとBing AIの5つの違い

Bing AIの利用を検討している人の多くはOpenAI社のChatGPTについても強い関心を持っているでしょう。この章ではBing AIとChatGPTの違いについて解説します。ChatGPTについて詳しく知りたい方はこちらの記事も合わせてご覧ください。

【解説】今話題のChatGPTが7分でわかる!始め方や使い方、知って得する豆知識など

違い①Bingは3通りの会話のスタイルがある

Bing AIの特徴的な機能として次のような「3つの会話スタイル」があります。

  1. より創造的に
  2. よりバランスよく
  3. より厳密に

この3つのスタイルについて詳細には解説されていませんが、3つを比較した際に最も特徴的なのは「質問の内容に対して、どれほど直接的に回答するか」という点です。「より厳密に」であれば、聞かれたことに端的に回答しそれ以外の情報は一切含まれないのに対して、「より創造的に」の場合は補足情報や関連情報などが多く付加されます。「よりバランスよく」はその中間です。

3つのタイプの文面だけを見ると「クリエイティブなタスクは創造的に、リサーチタスクは厳密に」と考えてしまいがちですが、「質問に端的に直接的に回答するか、関連情報も教えてくれるか」の違いだと考えたほうが良いでしょう。

違い②Bingは全て無料で利用することが出来る

ChatGPTはChatGPT Plusと呼ばれる月額20ドルの有料版があり、無料版では一部の機能が制限されていますが、Bing AIは全ての機能を無料で利用することができます。代表的なものはインターネット上の最新情報へのアクセスですが、今後新たに開発される新機能についても同様にBingは無料で利用可能となる予定です。

違い③Bingは検索結果を踏まえた最新の情報を回答できる

ChatGPTは2021年9月までの情報を元に学習を行っているため最新の情報に関する回答をすることはできませんが、Bing AIは検索エンジンであるBingが元になっていることもあり、インターネット上の様々なデータにリアルタイムにアクセスして回答をすることができます。

マイクロソフトはこの技術を「Microsoft Prometheus(マイクロソフト プロメテウス)モデル」と呼んでいます。

違い④BingはGPT-4ベースの回答ができる

チャットAIの脳みそとも言える大規模言語モデル(LLM)ですが、ChatGPTの無料版で利用できるのはGPT-3.5であり、最新版のGPT-4はChatGPT Plusと呼ばれる月額20ドルの有料版を利用する必要があります。Bing AIは無料版でありながらもGPT-4ベースでの回答ができるという大きな利点があります。

違い⑤Bingは画像や動画での回答や、画像の生成もできる

ChatGPTはテキストでしか回答ができないのに対して、Bingでは次のようなことができます。

  • 「アフリカゾウの画像を見せて」と入力して画像を表示してもらう
  • Bing Image Creator」にチャット入力することでAI生成画像を出力する

Bing Image CreatorでAI画像生成をする

Bing Image Creator」はMicrosoftが提供するBing AIを用いたサービスの一つです。Microsoftアカウントを持っていれば誰でも簡単にAI画像生成を行うことができます。非常に簡単ですので是非チャレンジしてみてください。

Bingで今後提供される機能は?検索結果にも出るようになる?

Microsoftは今後もBingには様々な新機能が搭載されると発表しています。特に「OpenAI(ChatGPT)と共同でプラグインプラットフォームを構築」する予定となっており、スマホアプリでも利用可能になる予定だそうです。これにより、ChatGPT Plusの有料版でしかこれまで利用できなかった機能が、Bingを使えば誰でも無料で使えるようになります。

Bingの今後の進化に引き続き目が離せません。